コンサルタントは裏で何をやっているのか

昨日は、パートナーのシステムベンダーの皆さんと打合せをしました。

 

コンサルタントは、顧客企業に出向いてプロジェクトメンバーと定期的に2時間から1日ほど会合をします。その会合を何回も持ちながら、その企業の問題点を引き出したり、解決策を導き出したり、実行したりしていきます。

 

会合では、その会の目的やゴールを設定してディスカッションやワークをします。必要に応じて、我々コンサルタントが持っている情報や知識、ノウハウなども検討用資料として準備します。そうやって、効率よく議論できるように準備するのもコンサルタントの役割です。

 

今日の打合せも、次回の会合に向けての準備です。

 

コンサルタントって裏で何やってるの?という疑問を皆さん、お持ちだと思いますが、ほとんどの時間、効率よく議論できるように、会合に向けた準備をしていると思っていただいてもいいと思います。

 

ただ、会の目的やアウトプットを設定して、そのための検討の手順を決めて、議論するための資料を準備してと、いくら十分な準備をしたとしても、上手く行かないことは多々あります。
「この議論をやって、何になるんだ」
「進め方がよく分からない」
「まずは、コンサルタントが答えを持って来てくれよ」
企業のプロジェクトメンバーも、ムダな議論や作業をしたくないし、自分たちも納得感を持って議論を進めたいので、コンサルタントが提示した検討の手順や検討用資料がしっくりこないと紛糾してしまうのです。

 

私もコンサルタントになりたての頃は、そんな経験もしましたし、どのように収拾すればいいのか分からなくなってしまったこともあります。どうしても、決めた手順にこだわってしまい、手順通りに進まないと悩んでしまうのです。

 

そんな時、師匠のコンサルタントから言われたことは、
「検討の手順にこだわるから、その手順と違った方向に議論が逸れてしまうと対応できなくなるんだ。
我々は今日の会合のゴールを目指しているんだ。
だから、ゴールイメージさえ出来ていれば、手順なんて途中で変えてもいい。
いつでも手順を変えられるように準備しておけ」

 

今回、システムベンダーの皆さんとプロジェクトの状態を正しく把握しつつ、決まった手順を押し進めるのではなく、「顧客企業の状況に合わせて手順をこのように変えましょう」と、昔を思い出しつつ準備を進めた次第です。

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