会社の仕事を作り直す方法(Chapter5-1)

■ 仕事は“機能”でつながっている
1 ファンクション − 仕事には必ず目的がある

 

あなたのやっている仕事には、必ず、それをやる目的があります。目的のない仕事はありません。
  「その“仕事”の目的は何ですか」
  「何のために、その“仕事”をやるのですか」
必ず、その答えがあるはずです。

 
 

よく間違えるのが、「上司に言われたから」とか「マニュアルに載っているから」という“理由”を考えてしまうことです。
あなたが見つけなければならないのは、“理由”ではなく、その仕事の“目的”です。“目的”は、次のように表現されます。
 
「●●を○○するために、その仕事をやる」

 
 

例えば、あなたは新商品のパンフレットを作成しているとします。すると、
  (例)「新商品を告知するために、新商品のパンフレットを作成する」
の場合、パンフレットを作成する目的は「新商品を告知する」になります。

 
 

更に、その“目的”にも目的があります。
 
 「■■を□□するために、●●を○○する。」

 

先ほどの新商品のパンフレット作成の例で言えば、パンフレットを作成する目的であった「新商品を告知する」の目的は、
  (例)「新商品発表会の参加者を集めるために、新商品を告知する」
のように「新商品発表会の参加者を集める」となるのです。

 

このように、仕事の目的は、上へ上へと手繰っていくことができます。

 
 

そして、もし、仕事と“本質”とのズレがなければ、その目的の行き着く先、つまり、仕事の目的は、最終的にはビジョン(方針)でありミッション(使命、役割)になるはずです。(図10) 

 

 

ところで、目的を表現する「●●を○○する」「■■を□□する」というひとかたまりの文章を仕事の機能、別の呼び方で“ファンクション”と言います。
そして、“ファンクション”は一連につながっていて、入り口はビジョン(経営方針や事業方針)やミッション(部門の使命や役割)、出口は仕事・作業になっているのです。(図11)

 

 

今度は逆に、ビジョン(方針)やミッション(使命、役割)を下へ下へと展開していくと、必要なファンクションや仕事が芋づる式に出てきます。(図12)

 

 

ここで気を付けないといけないのは、ビジョン(方針)やミッション(使命、役割)から展開される必要なファンクションは1つではないということです。

 

先ほどの新商品のパンフレット作成の例で言えば、新商品発表会の参加者を集めるためのファンクション(仕事の機能)は、
  「新商品を告知する必要がある」
  「協力者を募る必要がある」
  「会場を予約する必要がある」
  「・・・」
というように、いくつも出していくことができるのです。

 
 

このように、ビジョン(方針)やミッション(使命、役割)を下へ下へと展開したものが、そのビジョン(方針)やミッション(使命、役割)を達成するために必要な“ファンクション(仕事の機能)”になります。

 

そうであれば、一番元になるビジョン(企業方針や経営方針)やミッション(部門の使命や役割)が変わった時、それらの展開結果である「仕事」は変わらないとおかしいのです。(図13)

 

 

つづく

 
 

このブログは、弊社発行の小冊子『社員力を100%活かすための 会社の仕事を作り直す方法』を再構成しています。

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