日大アメフト部に見るマネジメントの素養

今、ホットな話題として、反則行為をした日大アメフト部員の公開の場での謝罪がありました。

 

部員は反則行為に対する監督の指示があったと言い、監督や大学側は「監督の指導と選手の受け取り方の乖離」といった、言葉の受け取り方の違いを主張しています。

 

しかし、その部員はこれまでにも何度か危険行為をしていると聞いています。
(確かな情報でなくて、申し訳ありません…)
そうであれば、最初の危険行為をしたときに「お前は俺の指示と違うことをやっている。受け取り方が間違っている」と監督が言わなければならいですし、今回の行為に対しても、何らかの指導がなされているのが普通です。

 

それを言わずして、今回、危険行為が明るみになってから「いや、あれは部員が間違って受け取ったんだ」と言うのは、部をマネジメントし、アメフトのゲームをマネジメントする立場からすれば「私は監督していませんでした」と言っているようなものです。

 

企業の不祥事も増えて生きている昨今。社員や契約社員が犯したデータ改ざんであっても、それをマネジメントしている立場の部課長や、大企業で全社員の行動さえ見えない社長が謝罪する姿があります。
そこには、上司の指示に従わなければならなかったり、指示を良く理解せずに間違った行為をしていたというような諸事情があるかもしれません。

 

たとえそうであったとしても、もし社員が指示と違ったことをやっているのであれば、社員に対して「その行為は間違っている」「やめなさい」と正すことがマネジメントであり、それができなかったことはマネジメントの責任だと言えます。

 

今回の件も、どちらが悪いということではなく、監督の指示と選手の受け取り方が乖離していたのに、それを放置していたことに、今の組織にマネジメントの素養の必要性を再認識せざるを得ません。

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